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「むかしはよかったね?」掲載誌が発売中です

 こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。
 ごく一部で大好評の「むかしはよかったね?」が連載されている『新潮45』最新号が発売中です。
 今回は「安全・安心ウォーZ」。ちまたにあふれる「安全・安心」という欺瞞と矛盾に満ちた愚かな言葉の化けの皮を剥いじゃいます。またモラリストに嫌われるようなネタですね。
 日本人は、安全というものを真剣に考えようとしないんです。科学的・統計的に危険の度合いをあきらかにすることを軽視し、危険を可視化して回避するということをなぜかしたがりません。
 じゃあなにをするかというと、精神論なんです。誠意やまごころ、おまじないやゲン担ぎによって、危険を追い払ったり、見えなくしたりすることで「安心」することを最優先してしまうんです。
 だからまずは危険を隠蔽することに全力を注ぎ、隠蔽がバレたときには、全力で謝罪する。謝罪会見で「安全・安心」を約束し、ケガレを祓う姿勢を見せる。その姿勢に誠意があることを感じ取れれば日本人は「安心」し、みそぎは終了、危険は去ったことになります。
 でも、それは安全を高めることにはなんの役にも立ってません。○○安全協会みたいな組織を立ち上げて、危険に立ち向かうポーズを見せるけど、立ち上げるだけで安心し、具体的な活動はしない。だからいずれまた安全が脅かされる事故や事件が起きる。すると、また謝罪をし、新たに就任した協会員が安全・安心を約束する。もちろん、約束するだけでなにもしない。この繰り返し。
 少数の文化人や識者が「安全・安心」のいかがわしさに気づき、批判を試みてはいるのですが、日本全体を覆いつくす「安全・安心」ブームの強大さに対しては、レジスタンスは劣勢を強いられたままです。
 というわけで、私も安全・安心ウォーに参戦してみましたので、詳しくは記事をお読みください。
[ 2014/06/18 10:11 ] おしらせ | TB(-) | CM(-)
プロフィール

Author:パオロ・マッツァリーノ
イタリア生まれの日本文化史研究家、戯作者。公式プロフィールにはイタリアン大学日本文化研究科卒とあるが、大学自体の存在が未確認。父は九州男児で国際スパイ(もしくは某ハンバーガーチェーンの店舗清掃員)、母はナポリの花売り娘、弟はフィレンツェ在住の家具職人のはずだが、本人はイタリア語で話しかけられるとなぜか聞こえないふりをするらしい。ジャズと立ち食いそばが好き。

パオロの著作
会社苦いかしょっぱいか

みんなの道徳解体新書

日本人のための怒りかた講座

エラい人にはウソがある

昔はよかった病

日本文化史

偽善のすすめ

13歳からの反社会学(文庫)

ザ・世のなか力

怒る!日本文化論

日本列島プチ改造論(文庫)

パオロ・マッツァリーノの日本史漫談

コドモダマシ(文庫)

13歳からの反社会学

続・反社会学講座(文庫)

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コドモダマシ

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つっこみ力

反社会学の不埒な研究報告