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見ていないけど、オリンピックを語ろう

 こんにちは。パオロ・マッツァリーノです。オリンピック見てますか? 私はそもそもスポーツ全般に対する興味関心がかなり薄いので、オリンピックの競技中継も全然見てません。が、どこのチャンネルもどのニュースもみんなオリンピック一色なんで、興味がなくても競技を見なくても、結果だけは知るところとなるわけですが。

 それにしても、なんでテレビに出てる人たちは、みんなオリンピックに興味があるフリをしなきゃいけないんですかね。タレントにせよコメンテーターにせよ、数いるうちには、「私、まったく興味ないです」って人がいてもおかしくない。いえ、興味ない人もかなりいるはずです。
 どうですか、と司会者に問われて、「さあ。見てないんで」「どうでもいいです」「テレビが見るものなくてつまんないです」って正直に答えるコメンテーターがいて当然なのに、みんながみんな口を揃えて、「オリンピック大好きです」「選手を応援しています」「毎日寝不足で」「感動をもらいました!」って、そういわないと、テレビを干されるの?

 詳しくないのでよく知らないのですが、メダル獲った選手は帰りの飛行機がファーストクラスで、メダル獲れなかった選手はエコノミーとか、そういう差をつけたりはしないんですか? そのくらいの軽い罰ゲーム的なノリがあったほうが、選手も本気でくやしがるんじゃないかと思うんですが。

 あと、いつも不愉快に思うのは、メダル獲った選手が帰国すると、地元で表彰式とかやるでしょ。そのとき、市長や知事が選手と並んで写真や映像におさまるんですけど、そいつらのほうが選手より目立ってたりするんです。おまえは、なんもしてねえじゃねえか、おまえは走っても泳いでもボールに触ってもないだろ、って、なんでだれもつっこまないんですか。
 むしろ、選手と並ぶ栄誉に浴することができるのは、選手の練習費用を出してやってたスポンサー企業の社長とかですよ。市長や知事はなんも協力してないでしょ。なのに、おまえはがんばったから、名誉市民に認定してやる、みたいな上から目線の態度をとって、他人の手柄に便乗するのが、政治家のあさましさ。

 『日経サイエンス』の9月号に、オリンピック関連で面白いデータが載ってました。前回の夏期冬期オリンピックで、種目別に選手がケガをした割合を一覧表にしてあるんです。
 ダントツでケガをする割合が高いのが、スノーボードクロスという競技。なにそれ? 調べたら、スノーボードでクロスカントリーみたいなコースをすべってタイムを競うヤツね。夏期競技で負傷率が高いのは、サッカーとテコンドー。でも解説によると、サッカーはプロの試合のほうがもっと負傷率は高いとのこと。
 意外な結果もたくさんあります。スケルトンなんて、あんな板っぺらに乗って猛スピードですべる、いかにも命知らずに思える競技が、じつはボブスレーよりも、フィギュアスケートよりも負傷率がかなり低いとか。
 モーグルなんて、それこそヒザがくだけそうな印象があるのに、負傷率は非常に低いんです。ただし、ケガをしてしまうと、重症になりやすいようです。長渕剛さんは、ライブ中にスライディングしてヒザやっちまったそうですが、ライブとモーグルとどちらが危険なんだろうとか、いろいろ考えてしまいます。
[ 2012/08/03 10:04 ] 未分類 | TB(-) | CM(-)
プロフィール

Author:パオロ・マッツァリーノ
イタリア生まれの日本文化史研究家、戯作者。公式プロフィールにはイタリアン大学日本文化研究科卒とあるが、大学自体の存在が未確認。父は九州男児で国際スパイ(もしくは某ハンバーガーチェーンの店舗清掃員)、母はナポリの花売り娘、弟はフィレンツェ在住の家具職人のはずだが、本人はイタリア語で話しかけられるとなぜか聞こえないふりをするらしい。ジャズと立ち食いそばが好き。

パオロの著作
会社苦いかしょっぱいか

みんなの道徳解体新書

日本人のための怒りかた講座

エラい人にはウソがある

昔はよかった病

日本文化史

偽善のすすめ

13歳からの反社会学(文庫)

ザ・世のなか力

怒る!日本文化論

日本列島プチ改造論(文庫)

パオロ・マッツァリーノの日本史漫談

コドモダマシ(文庫)

13歳からの反社会学

続・反社会学講座(文庫)

日本列島プチ改造論

コドモダマシ

反社会学講座(文庫)

つっこみ力

反社会学の不埒な研究報告