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パオロ・マッツァリーノ公式ブログ
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テレビ見てる場合じゃないのですが

 こんにちは、アマロスではないパオロ・マッツァリーノです。アマロスってのは、『あまちゃん』が終わって虚脱症状に見舞われる症状だそうですが、そんなのになった人、ホントにいるんでしょうか? 私にとっては『あまちゃん』は普通におもしろいドラマでした。それだったらいまやってる『ごちそうさん』も普通におもしろいドラマです。私は毎朝杏ちゃんを見られるようになって、ちょっとうれしい。
 『リーガルハイ』は期待どおりですが、期待を越えてない気も。意外な拾いものが、『独身貴族』。この手のドラマは初回がよくても第2話で失速しがちですが、このドラマに限っては、第2話のほうがよかったですね。まあ、北川景子さん演じる脚本家が心情を吐露する場面に、私が同じ物書きとして共感をおぼえたってだけなのかもしれませんが。
 でもいまいちばんおもしろいテレビ番組はドラマではありません。『亀田音楽専門学校』です。以前放送された特番のときから見てました。Jポップの作曲術をわかりやすく解説してくれます。作曲もしないし楽器も弾けない私でも引き込まれます。
 NHKというと保守的なイメージがあるかもしれませんが、じつはけっこう積極的に、新番組企画のパイロット版を作って放送してるんですよね。で、評判がよろしければレギュラー化されます。NHKってあんまり番宣しないんで、おもしろいパイロット版が地味にひっそり放送されてたりします。
 ちかごろじゃ、かえって民放のほうが固定客の引き留めに必死なあまりに、代わり映えのしない番組やリメイク・続編ばかりになってしまってるんじゃないですか。
 BSの民放なんて、もっと冒険できそうに思うんですが、こっちのほうが地上波よりも似たりよったりの企画が多いかも。民放BSのイメージというと、いつ見ても、海外紀行番組か韓流ドラマか健康食品のCMしかやってない感じ。
 そういえば、芸能人などのレポーターが出演しない海外紀行番組というジャンルも、NHKBSの『世界ふれあい街歩き』が先鞭をつけたんですよね。
 なんかずいぶんNHKびいきになってますが、なんかもらってるわけじゃありません。
 ていうか、いま公私にわたっていろいろ立て込んでまして、テレビ見てる場合じゃないんだよな。ブログもあんまり更新できなくてすいません。
[ 2013/10/20 18:15 ] 未分類 | TB(-) | CM(-)

バブルは来てません

 こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。涼しくなったら部屋の大掃除をしようと思ってるのですが、10月になってもちっとも涼しくならないぞ! 温暖化はウソだとかいってたやつは土下座してあやまれ!
 てなふうに、なんでもかんでも土下座させてあやまらせよう、屈辱を与えようみたいな感じの風潮になったとかならないとか。まあ、いずれにせよ相手に土下座させて喜ぶような人間は品性下劣なヤカラですから。
 土下座を研究してますとかいってたら、にわかに取材申し込みが殺到しました。新聞・雑誌・テレビなど。時間の許すかぎりお答えしましたが、どこもだいたい企画意図は同じなので、こちらも同じようなことしかいえません。
 私はテレビ出演はしないことにしております。なのでインタビューの声だけ一部放送されたりもしました。
 けっこう長々としゃべっているのですが、実際使われるのはごく一部ですし、どこをつまんで使われるのか、放送されるまでわかりません。
 以前は、自分の意図とちがうふうに切り取られるのがイヤで、電話インタビューにも消極的だったのですが、最近はべつにいいや、と思うようになりました。どんなに真摯に話したって誤解する人はいるわけだし、どう受け取られようが、誤解されようがかまいやしない、好きに使ってくださいなと、歳をとるにつれて開き直れるようになりました。
 取材に応じれば『パオロ・マッツァリーノの日本史漫談』が売れてくれるのではと期待したのですが、そのバブルはほとんど来てないみたいですね。
 でもまあ、今回のことがきっかけで、ひとりでも多くのかたが本を読んでくださったのなら、それでよしとします。なかにはおもしろがってくれる人もいるでしょうから。
 いや、でも『日本史漫談』はホントにおもしろいですよ。土下座以外のネタもてんこもり。私のこれまでの著作の中でも、いちばんの自信作と自負してますから、未読のかたはこの機会にぜひ。
 ちなみに左の欄「パオロの著作」の表紙画像をクリックすると内容紹介ページが開きます。
[ 2013/10/10 19:30 ] 未分類 | TB(-) | CM(-)

実話ともやもや

 こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。外国映画の冒頭で、"Based on a true story."「実話にもとづいている」って出ることが、けっこうありますよね。
 あれ、なんか、もやもやするんです。
「これは実話である」だったら、ほう、そうなのか、という心構えで観られるのですが、「実話にもとづいている」ってことは、実話じゃないという宣言なんですよ。
 となると、どういう心構えで観たらいいのかむずかしい。いったいどこからどこまでが実話ベースで、どのシーンがフィクションなのか、気になってしまいます。
 終盤で話がドラマチックに盛り上がり、感動のフィナーレを迎えようとしているときに、まさか、ここがフィクションってことはねえよな? などと邪推して醒めてしまう、いけないワタシ。
 あ、もしかして「実話にもとづいている」というフレーズは、モデルとなった実在の人物に対し、映画のキャラは、あなたにもとづいているだけであって、あなたではないのですから文句はいいっこなしですよ、といいわけをしているのかな?
 いっそのこと、「これは実話にもとづいていない」といってしまえばいいような気もしますが……それじゃミもフタもないか。

 さて、住友生命が保険加入者に無料で配布しているという情報誌、『スミセイベストブック』で拙著『ザ・世のなか力』が取りあげられました。
 なんと3ページにわたって紹介してくださっているとのことで、ありがたいことです。雑誌や新聞で私の本が紹介される場合、読書ページのかたすみの囲み記事的な扱いが多いんです(それでもうれしいけれど)。こういう扱いは久々だったんで、正直、うれしかったです。
 ちなみに、『ザ・世のなか力』に登場する立ち食いそば屋兼古本屋店主のパオロは、実話にもとづいていないフィクションのキャラです。実際の私は、立ち食いそば屋も古本屋も経営したことはございません。
[ 2013/10/02 19:55 ] おしらせ | TB(-) | CM(-)
プロフィール

Author:パオロ・マッツァリーノ
イタリア生まれの日本文化史研究家、戯作者。公式プロフィールにはイタリアン大学日本文化研究科卒とあるが、大学自体の存在が未確認。父は九州男児で国際スパイ(もしくは某ハンバーガーチェーンの店舗清掃員)、母はナポリの花売り娘、弟はフィレンツェ在住の家具職人のはずだが、本人はイタリア語で話しかけられるとなぜか聞こえないふりをするらしい。ジャズと立ち食いそばが好き。

パオロの著作
つっこみ力

読むワイドショー

思考の憑きもの

サラリーマン生態100年史

偽善のトリセツ

歴史の「普通」ってなんですか?

世間を渡る読書術

会社苦いかしょっぱいか

みんなの道徳解体新書

日本人のための怒りかた講座

エラい人にはウソがある

昔はよかった病

日本文化史

偽善のすすめ

13歳からの反社会学(文庫)

ザ・世のなか力

怒る!日本文化論

日本列島プチ改造論(文庫)

パオロ・マッツァリーノの日本史漫談

コドモダマシ(文庫)

13歳からの反社会学

続・反社会学講座(文庫)

日本列島プチ改造論

コドモダマシ

反社会学講座(文庫)

つっこみ力

反社会学の不埒な研究報告