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塩対応の理由

 こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。あだ名は、ぱおるるで~す(ウソ)
 でも私もときどき塩対応をしてしまいます。というのは、以前もいいましたけど、私は右耳が難聴なんです。左は普通に聞こえます。
 難聴の場合、片耳だと障害とは認定してもらえないみたいですね。片方聞こえれば大丈夫だろうくらいに思われてるのでしょう。まあ、たしかに命にかかわるようなことはめったにないのですが、実際なってみないと、その不便さはわかりません。音がする方向がわからないってのが一番困りますかね。
 耳が聞こえないフリをして世間の同情を誘ってたニセ作曲家には、いまさらながら腹が立ちます。本当に両耳とも聞こえなかったらどれだけ大変か、絶対あいつわかってない。

 先日も駅のホームで電車待ってるときに、右どなりから話しかけられていたのに、しばらく気づきませんでした。駅のホームとか、がやがやいろんな音がしてるところではとくに聞こえづらいんです。
 なんか妙に右の人が距離詰めてきてるな、と気配を感じて右を向いたので、若い女性に話しかけられてることに気づいたんです。「すいません、ここの電車、○○駅に行きますか?」と聞かれたんで、はい、行きますよ、と答えたのですが、もしも気づかなかったら、何度もすいませんっていったのに、このおっさんシカトしやがった、と、ものすごく悪い印象を持たれたことでしょう。

 セルフサービスのカフェって、注文するときにいろいろ聞かれますよね。店内ですか。砂糖とミルクはひとつずつですか。ポイントカードはお持ちですか。
 店内のBGMの音が妙にうるさいのに店員の声が小さいなんて悪条件が重なると、ときどき何を聞かれてるのかわかんないときがあるんです。そのたびに「え?」「はい?」と聞き直すのがだんだん面倒になってきます。
 だから最近は、聴き取れないときは無視しちゃいます。きっと店員には、感じ悪い客だと思われてるんだろうな。
[ 2015/06/05 20:30 ] 未分類 | TB(-) | CM(-)
プロフィール

Author:パオロ・マッツァリーノ
イタリア生まれの日本文化史研究家、戯作者。公式プロフィールにはイタリアン大学日本文化研究科卒とあるが、大学自体の存在が未確認。父は九州男児で国際スパイ(もしくは某ハンバーガーチェーンの店舗清掃員)、母はナポリの花売り娘、弟はフィレンツェ在住の家具職人のはずだが、本人はイタリア語で話しかけられるとなぜか聞こえないふりをするらしい。ジャズと立ち食いそばが好き。

パオロの著作
つっこみ力

読むワイドショー

思考の憑きもの

サラリーマン生態100年史

偽善のトリセツ

歴史の「普通」ってなんですか?

世間を渡る読書術

会社苦いかしょっぱいか

みんなの道徳解体新書

日本人のための怒りかた講座

エラい人にはウソがある

昔はよかった病

日本文化史

偽善のすすめ

13歳からの反社会学(文庫)

ザ・世のなか力

怒る!日本文化論

日本列島プチ改造論(文庫)

パオロ・マッツァリーノの日本史漫談

コドモダマシ(文庫)

13歳からの反社会学

続・反社会学講座(文庫)

日本列島プチ改造論

コドモダマシ

反社会学講座(文庫)

つっこみ力

反社会学の不埒な研究報告