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あの電波塔

 こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。先日、虎ノ門方面に行きまして、久々に東京タワーをわりと間近で見ました。それで、しばらく前に読んだ『昭和ノスタルジアとは何か』(日高勝之・世界思想社)という本を思い出しました。私が読んだのが今年というだけで、本が出たのは2014年です。
 この本によると、東京タワーは完成するまで世間からほとんど注目されてなかったようなんです。近年のスカイツリーのときみたいな「完成まであと何日」的なカウントダウンイベントの類もなかったとのことですし。まあ、地元の商店街だけは集客効果を期待して盛り上がってたので、内輪で小規模にやってたのかもしれませんけど。
 当時の新聞を確認すると、なるほどたしかに東京タワーに関する記事の少なさに驚きます。スカイツリーという愛称は開業の何年も前に決まってたのに、東京タワーという愛称は、開業が迫った2か月くらい前にようやく決まってます。愛称が決まるまでは、「あの電波塔」などと報じられていて、まるで「例のプール」みたいな扱いでした。
 東京タワーが昭和の発展の象徴となったのは、やはり、あとづけのノスタルジーによるところが大きいんでしょうね。
 おそらくいまから30年後くらいには、ノスタルジーの対象は昭和から平成にバトンタッチして、「平成っていい時代だったよなあ」「平成には人情があふれてたよなあ」なんて会話が交わされていることでしょう。
[ 2018/12/16 17:32 ] 未分類 | TB(-) | CM(-)
プロフィール

Author:パオロ・マッツァリーノ
イタリア生まれの日本文化史研究家、戯作者。公式プロフィールにはイタリアン大学日本文化研究科卒とあるが、大学自体の存在が未確認。父は九州男児で国際スパイ(もしくは某ハンバーガーチェーンの店舗清掃員)、母はナポリの花売り娘、弟はフィレンツェ在住の家具職人のはずだが、本人はイタリア語で話しかけられるとなぜか聞こえないふりをするらしい。ジャズと立ち食いそばが好き。

パオロの著作
つっこみ力

読むワイドショー

思考の憑きもの

サラリーマン生態100年史

偽善のトリセツ

歴史の「普通」ってなんですか?

世間を渡る読書術

会社苦いかしょっぱいか

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日本人のための怒りかた講座

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