こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。外国映画の冒頭で、"Based on a true story."「実話にもとづいている」って出ることが、けっこうありますよね。
あれ、なんか、もやもやするんです。
「これは実話である」だったら、ほう、そうなのか、という心構えで観られるのですが、「実話にもとづいている」ってことは、実話じゃないという宣言なんですよ。
となると、どういう心構えで観たらいいのかむずかしい。いったいどこからどこまでが実話ベースで、どのシーンがフィクションなのか、気になってしまいます。
終盤で話がドラマチックに盛り上がり、感動のフィナーレを迎えようとしているときに、まさか、ここがフィクションってことはねえよな? などと邪推して醒めてしまう、いけないワタシ。
あ、もしかして「実話にもとづいている」というフレーズは、モデルとなった実在の人物に対し、映画のキャラは、あなたにもとづいているだけであって、あなたではないのですから文句はいいっこなしですよ、といいわけをしているのかな?
いっそのこと、「これは実話にもとづいていない」といってしまえばいいような気もしますが……それじゃミもフタもないか。
さて、住友生命が保険加入者に無料で配布しているという情報誌、『スミセイベストブック』で拙著『ザ・世のなか力』が取りあげられました。
なんと3ページにわたって紹介してくださっているとのことで、ありがたいことです。雑誌や新聞で私の本が紹介される場合、読書ページのかたすみの囲み記事的な扱いが多いんです(それでもうれしいけれど)。こういう扱いは久々だったんで、正直、うれしかったです。
ちなみに、『ザ・世のなか力』に登場する立ち食いそば屋兼古本屋店主のパオロは、実話にもとづいていないフィクションのキャラです。実際の私は、立ち食いそば屋も古本屋も経営したことはございません。
[ 2013/10/02 19:55 ]
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